PAJEROのねぐら

旅行記や撮影日記が中心です

PAJEROのねぐら

大井川鐵道の夜汽車

毎年恒例の夜汽車なんであります。
今年は、門デフを身に纏ったC11 190号機の登板が事前に告知されたのであります。

となると予約の電話も殺到で、予約開始の朝9時から電話をかけ続ける事約10分でようやく電話が繋がり。
今回も何とか予約が確保できました。

さて、夜汽車の当日です。
子供の授業参観の日なので出発は昼頃になる訳ですが、午後から雪とか天気予報が曰わってくれてます。

東京近辺はまぁいいとして、問題は東名の御殿場越え。あそこは過去に雪で通行止めを食らった苦い経験が…
その時は帰りだったから良かったけど今回は行きなのが大問題。
前の日までは気が気ではなかったんだけど、雪の予報は夕刻以降、という事で何とか正気に戻り(^_^;)
そして、この段階ではこの荒天がナイト本番に影響を及ぼすとはゆめゆめ思わず…

12時ちょっと前に自宅を出発。ガソリンを入れたり買い物をしたりしてから調布ICへ。ナビは環八周りで東名を行けと言ってきましたが、環八の渋滞が怖かったので中央道→圏央道周りで東名へ。新金谷に到着したのが15時頃。
ナイトトレインの受付を済ませてからしばし機関車の様子を撮影に。


あれ?まだ前向きだ?

そう、今日のナイトは190号機がバック運転で千頭に向かうのです。。
シリンダーが目の前にある状態で上り坂なので、音に期待が持てるのです。


旧型客車の向こうに旧型客車。こんな光景が当たり前に見られるのも大井川ならでは。


ターンテーブルで向きを変えてきました。


懐の深い門デフが凛々しいですね。

集合がかかって、いざホームへ。


おぉ、新金谷の下りでバックだ!


返しは普通に前向きなので、前後共に副灯が付いてますね〜〜。

新金谷を出発して暫くは快調なブラストが車内に響き渡ります。
やっぱり190号機は調子いいね〜なんて言ってたのは横岡新田を過ぎる辺りまで。
神尾駅手前の上り勾配辺りから露骨に速度が落ちだして、大空転が二度、三度と。

最初はおお、空転しとるなぁと半ば喜んでいたのですが、家山を過ぎて、地名坂を登る時には空転の嵐。
このまま止まってしまうか?と言うぐらいの空転が続いていましたが、流石大鐵の機関士さんは上手い。どうにか列車は止まる事も無く千頭に向かいました。
大鐵のIさんがずっ〜と"遅れて申し訳ありません"と放送されていましたが、コレはコレで大変貴重。乗ってるコチラはハラハラしながらも大変堪能してましたが、ハンドル握ってる機関士さんと罐焚きの人達は気が気では無かっただろうなあと。
この雨と落ち葉のせいで滑りやすくなった線路が大空転を誘発したようで、荒天がこんなところでナイト本番に牙を剥いてしまいました。コレには流石の好調機の190号機も太刀打ち出来なかったようです。
空転のせいで蒸気を大量に消費したのか、上り坂で空転の最中にも給水しながらの運転が継続されます。蒸気上がりが早いカマだから運転続行出来たんだろうなぁ…

途中の地名駅で列車交換の為に臨時停車。駅手前の踏み切りで足止め食ってた車列は何分ぐらい待ってたのかしら…
程なく交換列車がやって来て発車。この難しい状況下でぴったり列車交換のタイミングを計ってるあたり、乗務員同士の連携もぴったりですね。

地名以降は概ね順調に進みます。遅延回復もあってか、車内にはいってくるブラストもいつもよりテンポが早く、千頭には30分遅延で到着。普段より長く汽車旅が楽しめて大変満足〜〜

撮影会は時間を短縮するものの予定通り行うとの事で一安心。
気になる雨も千頭ではだいぶ小降りになり、予想より遥かに暖かいのには助かりました。

例年通り、二班に別れて撮影。
ターンテーブルでの撮影は我々のA班から。

先ずはいつも通り逆光サイドから。


D700+AF-S ED28-70/2.8D
おぉ、目の前に門デフの190号機が!
背景から照らされてる蒸気を透かして撮るのがお気に入り。


アップで一枚。


お次は順光サイド。
オーソドックスな一枚。


斜め後ろからデフを強調して撮影してみました。


もう一度逆光サイドに。普段のデフならこの角度でもナンバープレートが見えるのに、門デフだと隠れるので、いかに前後方向に長いかがわかりますね〜〜

コレでA班の撮影時間は終了。でも、ホーム上からはまだ撮影出来るので、しぶとく撮ります(^^ゞ


D700+AF-S 70-200/2.8G ED VRII

手持ちでコレが取れるんだからいい時代だよなぁ...


D700+AF-S ED28-70/2.8D
ホーム上からだと見上げなくて済むので、自然なパースに。

B班の撮影も終わり、次は中線に場所を移した撮影会。190号機が転線していくと同時に、タダ撮り防止の柵も兼ねて背景にいた客車も電気機関車と共に移動してました。コレには思わずみなさんの歓声が上がります。

今度はB班から撮影開始。
ホーム上から様子を伺いながら撮影の順番を待ちます。

D700+AF-S ED28-70/2.8D

現役時代に九州のC11は短距離ながらブルトレ"さくら"の付属編成を本線で牽引していたことがありました。
門デフも九州の蒸機を特徴づける装備の一つ。
どちらも190号機は現役時代に経験していないものですが、そうは言っても九州の蒸機の一番の晴れ姿を平成の夜にもなって見られるとは...感激もひとしお。

A班の撮影時間になったので、下に降りて撮影。


まずは"さくら"のヘッドマークがついた状態で撮影開始。ドレーンが切られた状態とない状態。どちらも素敵です。
ロッドの位置が綺麗に下になっているのは、転線直後にきっちりと向きを揃えて撮影会向けにコンディションを整えてくれたんだそうです。


ヘッドマークが外されてプレーンな状態に。


炭庫に開いている通風口も九州の蒸気の定番の装備。
このアングルだとデフに当たる光もギラリと光っていい感じ。

ここまで撮影してちょうど時間切れ。

帰り道は天気も晴れたし、基本的には下り坂。なんの問題もなく帰れるなぁ...と思っていたらまたまた地名駅で臨時停車。またコンプレッサー不具合で点検のため停車したようですが、幸い大したこともなかった様で、すぐに発車してくれました。

トーマスフィーバー以降かなり酷使されている感がある190号機。細かな不具合が出ているのが気になります。3月からの定期検査で悪いところを徹底的に見つけてほしいものですね。

新金谷駅に到着後、お世話になった大鐵の皆さんにお礼を言って、友人と一緒に島田のルートインに向かいます。途中でしずてつストアに寄ってビールとつまみを買うのも忘れません。
チェックインしてお風呂に入ってから、さっきの大空転の音を肴に呑んでいたら、6本買ってきたビールがあっという間に空いちゃった(^^ゞ

 Copyright © まさる 2011-2020 All Rights Reserved.