PAJEROのねぐら

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"寝台特急あけぼの"の旅

さて、年末なのであります。
年末といえば、冬の臨時列車の時期です。

本当は7月ぐらいに寝台特急"北斗星"に乗って食堂車で食事をする旅を計画していました。
...が、残念ながら北斗星が取れず行けずじまい。

そして、廃止が噂されるようになり、それが決定した今となっては...

北斗星入線前から食堂車の前に列が出来ていて、それに並んでないとパブタイムに食事ができない時がある(乗車してきた知り合い談)ほどの状況らしく*1

オイラの求めている北斗星はもうどこにも無い...

と思っていたところ、この冬もブルートレインの"あけぼの"が臨時とは言え走る事が決定。

旅の一番大きな目的はブルートレイン乗る。本当は食堂車で食事もしたかった*2けど、それをしないのであれば何も北斗星である必要はなく。
乗車したかったのは開放B寝台なのでなおのこと。開放感があるので、個人的には個室よりも好きですね。

なので、家族みんなで"あけぼの"に乗りに青森に行ってきました。やっぱり家族旅行は楽しいね♪

冬の臨時列車情報によると、臨時"あけぼの"の一発目は青森発*3
なので、青森県内で前泊した後、あけぼのに乗って帰ってくる事にしました。

最寄り駅から大宮行きの切符を握りしめて駅の改札を通ったのは朝4時40分頃。東京駅に到着したのは5時半ちょっと前。
何はさておき、駅弁を買いに行きます。駅弁屋が5時半から開いているのはリサーチ済みだったんですが、実際には時間前だというのに既に営業開始してました。さすが連休ですね。お陰でのんびりとお弁当を選ぶことが出来ました。


弁当を買ったら、ホームに移動して新幹線の入線を待ちます。日の出前のホームは寒い!
朝6時発のはやぶさ61号で北上します。乗車したのは初めましてのE5系。緑色の車体が綺麗ですね。


初めて間近で見ましたけど、先頭の流線型はすごいライン。


普通車のヘッドレストも上下するようになっていて驚きました。シートピッチも広い!

列車の旅の楽しみはなんといっても駅弁です。車の旅ではこうは行きません。

宇都宮を過ぎて320km/で走ってる時も、500系と違って特に車内に表示が出るわけでもなく。でも、乗り心地は驚くほど良くて、個人的にベストな乗り心地だったと思っていた100系*4と比較してもコレなら十分にいい乗り心地。
約3時間20分で新青森に到着。列車を降りたらそこは完全に雪国でした。


これには子供たちも大喜び。駅の外でしばらく雪遊びをしてから、再び駅構内に戻ります。
奥羽線のホームに行ったら、青森行きの特急"つがる1号"がやってまいりました。


ご覧のとおり雪だらけの状態で、所定より10分弱の遅れ。でも秋田方面からこの状態でやってくる列車がその程度の遅れって事は、後10分もすれば我らが乗車する"つがる4号"もやって来るはず...
やって来るはず...はず...

あれ?来ない...(T_T)
と思っていたら、そこに非情な放送が。
曰く

9:58発の特急つがる4号は車両基地雪害のため、電車が車庫から出て来られないため発車の目処が立っておりません

あ〜〜、一番恐れていた大雪に纏わるトラブルがいきなり発生ですか...orz
冬の雪国、恐るべし。

次の経由地、弘前までは普通電車で行っても約40分。特急を使った時と所要時間はいくらも変わらないんだけど、問題は次の普通電車は40分後まで無いこと。
特急の運行自体は諦めてないみたいなんで、仕方がないから新青森で待つことに(というより他にやることが無い)。


待っている間に秋田方面からやって来た青森行きの普通電車。前も後ろもご覧の状態で、奥羽本線内は結構な雪のようです。


はたして、約40分遅れでつがる4号は入線してきました。
写真だとわかりづらいけど、スノープラウがしっかりと雪を跳ね飛ばしてやって来てます。雪害で出てこれないってことだったんでどんだけ雪だるまでやってくるのかと思ったら、屋根も含めて雪があまりついてなくてビックリ。コレは車庫のポイントが凍りついてたんだ、きっと(^^ゞ
約30分と短い間ですが、E751系への初乗車。二駅目からの乗車でしたが、無事に全員座ることが出来ました。

さて、そんなわけで弘前到着は予定より1時間弱遅れ。冬の雪国のこと、この先何が起きるかわからないので、早めに次の中継地の黒石駅を目指すことに。弘前観光はまた今度に持ち越しです...
幸い、黒石まで行く弘南鉄道は所定の時間で運転していたので、ちょうど12時に黒石到着。


乗車してきたのは右側の電車。前面は違っていますが、どちらも同じ形式の電車で、その昔は東急で走っていた車両です。今でも同型の電車が池上線や多摩川線で走っています。


イオニアIII型台車。ディスクブレーキが車輪の外に完全に露出しているこの構造の台車は、その昔は京王井の頭線などでも普通に見られたんですが、最近ではほとんど見ることがありません。
まさか、青森で目にすることが出来るとは...ちょっと嬉しかったです。

さて、ここから乗るバスは13:15発。ソレまでの間にお昼ご飯を食べなければなりません。
駅の改札でお昼を食べられそうなところを尋ねたら、近所の食堂を教えていただけたので早速そこへ。

お店で聞いたところによると、昨日は天気がひどくって一晩で膝ぐらいまで雪が積もるほど降ったんだとか。
いくら雪国の青森とはいえ、このところの雪の降り具合は異常だそうで、除雪が全然追いついてないそうです。
なるほど、確かに昨日は五能線も雪で運休が出てました。首都圏ならいざ知らず、雪国で列車が雪のせいで運休ってことは、相当降ったんですね。

次の中継地、虹の湖までは弘南バスに乗車。黒石駅前発は13:15と所定の時間で発車でしたが、途中雪の壁ができていたりで行き違い困難な場所が多数。
なので15分ほど遅れて13:55ぐらいに到着。宿のバスが14時発だったので、ギリギリ間に合いました。

普段は車での旅行が多いので、バスを乗り継ぐ旅行ってのは実は初めて。ちょっと新鮮です。
黒石からバスに乗ること合計約1時間で宿に到着。道の駅から温泉宿までの道は関係車以外通行止めなので、冬場は本当に秘湯です。
*5

宿についたらチェックイン時間より少し早かったですが、早速部屋に上がらせてもらうことが出来ました。もう日帰りの皆さんはお帰りになった後だし、宿のバス以外に来る方法は無いですしね。


部屋にはまだランプがぶら下げられていなくて、暖を取るのは石油ストーブ。
部屋には本当にコンセントがありません*6

子供たちは雪を見て大喜び。宿の表で雪遊びを少ししたり、そこかしこにおいてあるランプの光を興味津々に見たりしてから、いよいよ温泉へ。
外の露天は寒いせいか人がほとんどいなくって、結局家族で貸切状態になりました。広いお風呂でのんびりと。いいですなぁ♪

部屋に戻ったらランプが部屋に灯ってます。そしてお風呂あがりの楽しみといえば


コレ♪

夕飯までの間にランプの光を求めて館内を少し散策。16時を過ぎるとだいぶ暗くなってくるのでランプの光が映えますね。


D700+AF 85/1.4D

ちょうどランプ小屋から各部屋にランプを配っているところでした


夕飯はイワナの塩焼き、鴨鍋、けの汁など地の物中心。北国だともっと味が濃いイメージがあるので、味が意外と薄くて驚きました。
そして、驚くほど食欲が進む...
宿の売店を覗いてみたら、黒石市内で行こうと思っていた酒蔵の日本酒を扱っていたので、ソレも食事と一緒にいただけました。美味しかった〜〜。
地のお酒は地の物と一緒に頂くのが一番ですね♪

そんなこんなで夜も更けて。部屋に戻るとランプの光がお出迎え...なんですが、ついつい有りもしない電気の紐を引っ張りたくなる衝動に駆られます(^^ゞ
どうやら、家族みんなそうだった様子。この雰囲気を求めてきたはいいけれど、子供たちにはちょっと暗かったかな(^^ゞ

窓の外を見ると満点の星空。山間なので空が狭いのが玉に瑕...
そして、視線を下にやると


D700+AF-S ED28-70/2.8D

D700+AF 85/1.4D

宿の人が雪の中にロウソクを灯してくれています。キレイだったので、外に出て撮影したのが下の写真。

子供たちは朝早かったこともあり早々に撃沈。
オイラはかぁちゃんと一緒にもう一度外の露天に入りに。やはり露天にはどなたもいらっしゃいませんでした。暗いし他にやることもないから皆さん寝てしまわれたんでしょうか...

部屋に戻ってから再び日本酒で一杯。売店でヒバの木を削って作ったおちょこを売っていたのでソレで呑
んだら、ヒバのいい匂いがお酒に移ってまるで樽酒のような雰囲気に。コレは病みつきになります。

寝る前にランプの明かりを求めて館内をちょっと散策

D700+AF-S ED28-70/2.8D

D700+AF-S 70-200/2.8G ED VRII

お酒を飲んでしばらくしたら大人も強烈な眠気に襲われたので撃沈。おやすみなさい〜〜

*1:北斗星の発車は上野発19:03、札幌発は17:12。パブタイムの開始時間は21時。その間をずっと食堂車の前で並ぶ必要がある!

*2:新幹線の食堂車では食事したことがあるけど、在来線の食堂車にはついに行けずじまい...

*3:なんで上野発が最初でないんだろうと思ってたんですが、謎が分かったのは後日の話

*4:100km/hほど最高速度が遅かった

*5:10年ぐらい前までは冬季は営業していなかったそうです。それもうなずける量の積雪量。

*6:でも非常灯があったり、トイレとかにはコンセントがあったので、最低限の電気は自家発電があるんでしょうか?

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